2011-01-29

今だから、フィルム現像をしよう。その2


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3.薬品を用意する。

現像は、フィルム上にある潜像を、見える形に化学変化させて現すことを言います。難しいことは置いておいて、現像を行うための「現像液」、現像を停止させるための「停止液」、それを固定するための「定着液」の3種類の薬品が必要です。

3-1. 現像液について
現像液には、2011年現在で富士フイルムのミクロファイン、米コダックのD-76などがあります。どれでも良いのですが、現像するフィルムと同一メーカー製であれば、何分程度現像液に浸せば現像できるかといった、現像時間が説明書に含まれているので、困らずに済みます。
(たとえば、富士フイルムのミクロファインで、ネオパンSSフィルムを現像する場合、20度の現像液に9分30秒浸せば適切であると書かれています)

なお現像液で注意すべきは、開封時点から約1~2ヶ月で使用には適さなくなることです。2リットル用、1ガロン用など容量大小の製品が販売されていますが、あまり何本も現像しない人は容量の小さな現像液を用意しましょう。
また、現像液は「粉末タイプ」と「濃縮液(液状)タイプ」があります。


粉末タイプの現像液 (PERCEPTOL)

濃縮液タイプの現像液 (TMAX Developer)

粉末タイプは、使用する前日にあらかじめ溶解するなどの作業が必要です。一般的には指定温度の水に溶かす(溶解)だけで良いものと、2種類の粉末を混ぜて溶かすタイプがあります。

濃縮液タイプは、使用する直前に希釈するだけで良いので、手軽に現像できます。前日に溶解する必要もありませんし、粉末タイプよりは使用期限も長いため、良いことばかりですが容量あたりの値段が高くなっています。

※ごく一部のフィルムによっては現像液が指定されているものがあります。米コダックのTMAXフィルムでは、TMAX Developer での現像が推奨され、それ以外では適切な現像が出来ない場合があります。

3-2. 停止液と、定着液について

続いて停止液は、酢酸(さくさん)を使用します。
フィルム現像用に製品化されている富士酢酸などであれば、これで問題ありません。


富士酢酸

最後に定着液は、現像液同様にフィルムメーカーからいくつかの定着液が販売されています。富士フイルムのスーパーフジフィックス、米コダックのKodafix Solutionなどです。ほとんどの場合、濃縮液タイプですのでどれを選んでも問題ありません。始めは現像液同様に、現像するフィルムメーカーのものを使用すれば、どの程度の時間浸せば定着が完了するか目安が書いてあるので、それを選ぶと良いでしょう。



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4. 必要な分だけ希釈して用意する。

現像液、停止液、定着液は、現像するフィルムの種類、液温にあわせてかならず希釈して用意してください。(希釈比率、液温等は各フィルムメーカーのウェブサイトと、各現像液メーカーのウェブサイトで紹介されています)
あわせて、現像液に浸す時間(現像時間)や、定着液に浸す時間(定着時間)の目安についても確認しておきましょう。

今回は、現像フィルムを「プロフェッショナル トライX 400 (400TX)」、現像液「TMAX Developer」、停止液に「富士酢酸」、定着液に「Kodafix Solution」を使用し、500ミリリットルの小型現像タンクで現像してみます。そのため、すべての薬品は500ミリリットルになるように用意します。
現像液は、1:4で希釈使用するよう明記されているので、原液 100ミリリットル、水 400ミリリットルで希釈。
停止液は、1.5%の酢酸水溶液となるようにします。そのため 50% 原液である富士酢酸を、原液 15ミリリットル、水 485ミリリットルで希釈。
定着液は、1:3で希釈使用するよう明記されているので、原液 125ミリリットル、水 375ミリリットルで希釈となります。
なお、すべて現像液の液温に合わせておきます。

これら以外に、現像液を注ぐ前に一度、水に馴染ませて余計な薬品をフィルムから取り除くための「前浴」をするための「前浴液」を用意します。これは、100%水で構いません。ただし、液温は現像液に合わせておきましょう。
(ここでは詳細に触れませんが、前浴液に水切り材を含める場合は1万倍希釈の水溶液にします)