カメラに慣れてきて、作品づくりをしようとする頃、大抵の場合は漠然と作品を撮るという意気込みだけで、主役(主題)がなかったり、主役が複数あるような不明瞭な写真を量産するケースが多々あります。
テーマがあらかじめ決まっていれば良いのですが、とりあえず出かけたり、とりあえず移動時間に、とりあえず撮ろうという写真はブログに散見できます。
ブログであれば、スナップということで写真の説明を書いていればまったく問題はないのですが、それすらもないし、主役もわからないスナップのようだけど、ちょっと凝っているような写真は、ただのスナップよりたちが悪い、自分しかわからない記録写真になってしまいます。しかし、しっかりとしたタイトルが付いていたり、主題の明確な写真は素晴らしいものになります。
とりあえず撮ってあとで加工したり、文章をつけたようなものは、大抵感動を与えません。
そこでスナップであろうとネイチャーフォトであろうと、撮る前に主題をしぼり、作品のタイトルまで考えて撮るようにすることが、簡単で楽に作品づくりをする方法です。構図を探しながら、じっくり考えましょう。
そしてありがちなのが、空と海、花と昆虫のように、複数の主題をひとつの写真に入れるなら、どちらかの主題が、もう片方の主題を引き立てるためのものであるように注意します。複数の主題が同じようにある写真は、客観的に見たとき、何を見ればいいのかわからず、やはり平凡になります。
テーマ、主題、タイトルなど撮影にいく前に考えれば、もっとも良いのですが、そこまでイマジネーションが無いケースも多々あるので、その場でじっくり考えてから撮ることが肝心です。
「良いと思ったらとりあえずシャッター」はあくまでスナップ写真のジャンルで、個人の記録写真との違いは希薄なことに注意します。